導入事例

首都圏新都市鉄道(つくばエクスプレス)

■つくばエクスプレスでの導入状況について教えてください。

今回お話を伺ったお二人
左:運輸部運転課担当者 右:乗務員

(運輸部運転課担当者)当社では2024年6月より、列車運行に関する更なる安全性向上と乗務員の職場環境改善を目的として運行業務者用防護めがねを導入しました。現在所属する乗務員の2/3ほどが運行業務者用防護めがねを使用しています。 運転中の着用について、当社では天候や明るさによって乗務員個人の判断としておりますが、地下区間(トンネル区間)についてはレンズを跳ね上げることがルールとして定められています。

■アイウェア導入にあたって特に意識された点を教えてください。

高架区間を通過する車両

(運輸部運転課担当者)高架区間が多く、南北方向に走る当社路線は、時刻によっては太陽からの直射光を受け続けやすい環境にあります。夕刻に秋葉原方面に向かう列車などは本当に眩しい環境です。そのため現場の乗務員からもアイウェア導入の要望があがっており、SWANS以外のブランドも含めて情報収集を行いました。

採用にあたっては、ただ眩しさを抑えるだけでなく、130km/hという高速度で運転業務を行うための視認性確保。高架区間と地下区間の明暗変化に対応するための跳ね上げ機能は魅力的でした。また運転業務に携わるものとしてふさわしい、制帽・制服にマッチする見た目も大切です。 これらの条件を満たす製品としてSWANSの運行業務者用防護めがねの採用に至りました。

  • 乗務員としてふさわしい、制服・制帽にマッチする見た目も大切

  • 地下区間(トンネル)は跳ね上げることが社内ルールとなっている。運転操作を妨げない簡単かつ確実な機構を搭載

前途の通り2/3近い乗務員が着用して運行業務を行っているということは、疲労軽減と視認性の向上を各乗務員が実感しているとともに、さらなる安全運行へとつなげられているのではないかと考えています。

■実際に使用した感想を教えてください。

お話を伺った乗務員は曇りの日であってもほぼ着用しているという。運転台の計器やモニタ類は着用していた方が見えやすいことも多い

(乗務員)1日の勤務でおおよそ250km程度の運転業務を行っています。着用するようになって一番の感想は、「眼精疲労が減った」ということです。眼だけでなく肩や腰も楽になったような気がします。眩しいと眼を細めるので自然と肩回りにまで力が入っていたのかもしれません。 今では夜間以外はほぼ着用して業務を行っています。

眩しくないだけでなく、見えやすくなる効果もありました。つくばエクスプレスではATO(自動列車運転装置)を用いたワンマン運転を行っています。そのため駅でのドア開閉操作も乗務員が行います。ホームに設置されたモニタ類を確認しながら操作するのですが、背後から光を受ける時間帯はこのモニタが見えにくくなることがありました。しかしサングラスを着用することで明暗の差が減るのか?モニタが見えやすくなりました。またドアが閉まったかどうかはこのモニタを通じて、車両側面に設置された赤色のランプ(車側灯)で確認します。レンズを通すとこの赤色が見えやすいんです。不思議でしたが、レンズに赤色を裸眼よりもくっきり見せる効果があると伺って納得できました。 ドア開閉は安全のためにも特に注意力が必要ですので、それをアシストしてくれるのは嬉しい機能です。

  • ドア開閉操作時に確認するホームのモニター

  • ドア開閉状況を表示する、車両上部の車側灯(赤丸部分)

また同じく着用して驚いたことがあります。運転業務中は運転台に「仕業票(運転用時刻表)」を設置します。紙に印刷したものをクリアファイルに入れているのですが、ファイル表面に光が反射して読み取りにくいことがありました。グラスを着用するとこの反射がきれいに無くなります。こちらは偏光機能の効果だと伺いました。

  • 裸眼の状態

  • 偏光レンズを通して見た状態

■列車を利用されるお客様からの反応はいかがですか?

制帽・制服と合わせた際の見た目も配慮したデザイン

(運輸部運転課担当者)お客様からのご指摘や問い合わせはほとんどありません。前途の通り、制帽・制服とマッチして乗務員としてふさわしい見た目であることは導入の際にも重視しました。着用が安全のさらなる向上のためであることは、お客様にもご理解いただけているのではないかと考えております。

■今後さらに期待することなどあれば教えてください。

(乗務員)現在は本当に不満なく使わせていただいています。しいて言えば、日々酷使していますのでメンテナンスなどのアフターフォローもしていただけると嬉しいですね。

(運輸部運転課担当者)私の方でも現場からの不満は全く聞いていません。今後の可能性としては…乗務員だけではなく、ホームの駅係員なども同じく安全を守る係員であることを考えると、それらの職種で使いやすい、安全に関する情報の視認性が高まるアイウェアがあるとまた可能性が広がるのかもしれませんね。

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