導入事例

東急電鉄株式会社

■運転士用のアイウェア導入検討について教えてください。

今回お話を伺ったお二人
左:運輸部担当者 右:運転士

(運輸部担当者)東急電鉄では、列車の安全運行を最優先事項と考えており、その安全を守る運転士や乗務員の健康管理や業務環境の改善も、同じく当社の最優先事項となります。

当社の運転士は、1回の勤務で約7時間の運行業務を行います。路線によっては100回を超える停車と発車を繰り返すため、乗務時間中の緊張感や集中力の負担は非常に大きいものがあります。運転士用のアイウェアを導入することで、運行業務に従事中の乗務員の視認性向上や眼の疲労軽減につながるのではと考え、検討を始めました。

■SWANSの『運行業務者用防護めがね』導入を決めたポイントは?

(運輸部担当者)SWANSに決めたのは、「技術力」と「信頼」です。導入にあたって、複数候補の比較検討を行っていることは分かっておられたと思うのですが、山本光学の最初の製品説明では「売込み」感が全くなかった!正直、拍子抜けしたぐらいです (笑)。後から聞いてわかったのは、「東急電鉄さんの課題を解決したいので、まずはお話を聞きにきた」とのこと。

  • 両サイドは山本光学の営業担当者

  • 単に自社製品の売込みではなく、自社の持つ技術で課題の解決を行うことが営業担当者の役割

信号認識に問題が無いことは、光学的なエビデンスと実証実験によって確認。

その後、私たちのニーズに則した製品開発のため、何度も打ち合わせを重ねましたが、信号認識に支障のないレンズの光学性能などの技術情報を詳しく提示していただけたのも山本光学に決めた理由の一つです。

また、フレームに関しては「制帽や制服になじんで違和感がない」という要望をお伝えしていました。スポーツサングラスは目立ってこそだと思いますので、今考えれば、これはSWANSにとっては真逆の要望でしたね(笑)。

制帽・制服にマッチするデザイン
顔に合わせて選べる2サイズの展開

結果として、運行業務に支障の少ないシンプルなデザインで馴染みやすく、長時間かけても負担が少なく軽いかけ心地の製品に仕上げていただきました。顔のサイズに合わせて選べる2サイズ展開で、現場の運転士や乗務員からも非常に好評です。

電車をご利用いただくお客様からも、更なる安全運行につながる乗務員の『運行業務者用防護めがね』の着用を受け入れていただいているのではないかと感じています。

■実際の運行に使用された感想を教えてください。

運転中の様子

(運転士)私が現在業務を担当している『東急東横線』は南北方向に運行する路線ですので、朝夕の直射光はそこまで強くありません。しかし、日中に沿線のガラス張りのビルからの反射光がかなり眩しく、目の疲れや集中力にも影響します。運行業務者用防護めがねを実際着用していますが、ビルからの反射光が緩和されていると実感します。

それ以上に着用のメリットだと感じているのが、トンネルに入った瞬間の眼の順応の速さ(暗順応)。着用していることで、明るい場所と暗い場所の差が少なくなることで、トンネルに入って急に暗くなっても眼がすぐに慣れ、裸眼の時よりも暗順応が早く感じるのだと思います。一般的なサングラスのイメージはまぶしさを抑えて見やすくするものだと思っていましたので、これは運行業務者用防護めがねでの意外な効果でした。

ワンマン運転では上部モニタで安全を確認する

さらに、もうひとつよかったのが、ホームの安全確認のためのモニターが確認しやすくなったこと。東横線はワンマン運転のため、ホーム確認用のモニターが運転席の上部に設置されています。運転席から見上げるようにモニターを確認するため直射日光の影響を受けやすいのですが、着用することで、車外とモニターの明るさの差が少なくなり画面の視認性が上がりました。発車時にホームの安全性を確認するための大切なモニターですから、この効果は重要だと感じています。

■今後さらに期待することがあれば教えてください。

(運輸部担当者)開発や実験を山本光学と一緒に行っていく中で、我々鉄道会社の考えと方向性が一緒だなと感じていました。山本光学の事業テーマが「快適な安全」と伺ってそれも納得しました。 

「快適」は運転士にとっても大切なことです。視界が安全に直結する職業だからこそ、会社として眼の「快適」を確保し、「安全」へとつなげていきたいと考えています。

そのためにも、導入して終わりではなく、今後さらに良いものを共に求めていきたいですね。

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