女子マラソンの日本新記録をつなぐ『さかさまサングラス』の進化とは?!

 19年ぶりの女子マラソンの日本新記録の更新、最後の一枠をかけたレースに日本中が大興奮しましたね!

 日本新記録更新のその瞬間まで、ゴールを見据える選手の視界を支え続けたのは、SWANSのサングラスです。まるで『さかさま』につけたように見える特徴的なアンダーテンプルのサングラスが目に留まった方も多かったのではないでしょうか。

  • E-NOX NEURON20'

    E-NOX NEURON20'

    イーノックスニューロン・トゥエンティ

    ※選手が実際に着用していたものとはレンズ形状が異なります。

 この機能的かつ特徴的なデザインを兼ね備えた『E-NOX NEURONシリーズ』のサングラスは、陸上トップアスリート向けサングラスブランドの歴史に裏打ちされたデザインポリシーの一つとして、20年近くにわたりSWANS独自の進化と深化を続けてきました。

  • e-nox α

    e-nox α

    イーノックス・アルファ

デザインは異なりますが、テンプルが下から伸びた形状は同じ。
前年のアテネでも使用されたこのモデルに『さかさま』のルーツがありました。

『さかさま』の理由とは?

野口みずき選手スペシャルとして誕生。

 2005年、野口みずき選手がベルリンで"前日本記録"を打ち立てた際に使用していたモデル『e-nox α(イーノックス・アルファ)』は、ストライドが広く、飛び跳ねるような走りに特長がある野口みずき選手用に開発したモデルです。斬新で印象的な「さかさま」デザインは、当時大変注目を集め、記憶に残っておられる方もいらっしゃるかもしれませんね。

 トップアスリートの大きな一歩一歩の衝撃に耐えうるアイウェアとしての性能に加えて、夕方の西日が非常にきつい条件下でのレースでは、疲労軽減・集中力維持のための機能も必須でした。そこで、走行時の安定した視界の確保と野口選手がストレスなくレースを走れるズレないアイウェアの実現に向け、野口選手専用モデルを開発がスタートしました。

 まずは、野口選手の走行時の衝撃に耐えるため、より頭部にフィットしたモデルが求められました。そこで、石膏で製作した野口選手の人頭模型を使ってレンズの大きさやフレームの形状を検証し、設計データを作成。さらに、レンズの下からテンプル(つる)を出し、重心を下げることで、安定性が増した『アンダーテンプルデザイン』を採用しました。

 この特長的な『e-nox α』を着用し、野口選手は2004年アテネ五輪で優勝を果たします。野口選手からは、「跳びの大きな私の走りでもズレず、汗も溜まらないので、快適に走ることができた」とのうれしい感想が。そのフィット感から、ゴール直前までサングラスを着用したままだったことは、社員にとっての誇りでもあります。

※『e-nox α』は、当時野口選手専用に開発された経緯もあり、ごく少数のみで販売終了しています。

受け継がれ、進化を遂げた『さかさま』フレーム

開発のきっかけは現場からの声。

 約10年が経過した頃、陸上選手のサポートを行う社員から一つの声が上がりました。

「一般にランニング用として販売しているモデルではサイズが大きすぎるのではないか」

 長年、当社では日本人の頭部寸法を基にした独自の社内基準をベースに製品開発を行っていました。もともと他競技に比べ、陸上選手は小柄・小顔の人が多い傾向がありましたが、現代の若いアスリートは更に小顔化が進んでいるのではないかとの仮説が浮上したのです。

 すぐに50名以上のアスリートの頭部サイズを改めて計測したところ、一般的な日本人男女の頭部採寸データよりさらに小顔化していたことが判明。また、フェイスラインに特徴があることも新たにわかりました。

 そこで、新たな当社独自の基準を作成し、現代のアスリートにフィットする製品開発を行うこととなりました。

 この当社独自の新たな基準データと野口選手モデル『e-nox α』開発の経験が、頬骨にフィットし、走行時のブレを極限まで抑える新しい「細胞(NEURON)レベルの極限のフィット感”纏うアイウェア『E-NOX NEURON(イーノックス・ニューロン)』」誕生へとつながりました。

 実際『E-NOX NEURON』を着用し、試走した競技者からは、「初めてフィットする感覚がわかった」「(小顔の競技者でも)ずれを気にせずに競技に集中出来る」との感想が続々。それは同時に、10年の時を越え、『さかさまサングラス』が二度目の生を受けた瞬間でもあったのです。

今また、19年の時を越え二人の女子トップマラソンランナーの日本記録更新をつなぎ、支えた『さかさまサングラス』。
これからも進化と深化を続ける『E-NOX NEURONシリーズ』にぜひご期待ください。




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