【Athlete’s Choice】パラ競泳選手とブラックゴーグル

アスリートが持つアイウェアへのこだわりを、サポート担当者が紹介するシリーズ。

今回は、視覚障がいクラスのパラ競泳選手についてサポート担当・千々岩さんに伺います。

■パラ競泳とブラックゴーグル

パラ競泳には様々なクラスが設定されていますが、『視覚障がいクラスS11/SB11/SM11※』で競技の公平性を保つために使用されるのが、完全に光を通さないスイミングゴーグル『ブラックゴーグル』です。

SWANSは10年以上前からブラックゴーグルを製造。2017年よりWPS（世界パラ水泳連盟）のオフィシャルサプライヤーとして世界中のパラ競泳選手に製品を愛用いただいています。

ブラックゴーグルが普及する以前は、各選手が市販の競泳用ゴーグルのアイカップ（レンズ部分）を黒の油性マジックで塗りつぶして使用していました。塗りムラやレース中の剥がれ落ちで光が漏れてしまうと失格になる可能性もあり、選手にとっては不安や負担となるものでした。

SWANSがWPSに競技用として認められたブラックゴーグルを製造することで、選手の不安を取り除くことはもちろん、レース前後にチェックを行う競技審判員にとっても負担を軽減することにつながっています。


※…S11：視覚障がいクラス(自由形、背泳ぎ、バタフライ)　SB11 ：視覚障がいクラス(平泳ぎ)　 SM11：視覚障がいクラス(メドレーリレー)

■「視覚障がい＝黒」ではなくアスリートとしてカッコいいギアを！

カロリナ選手からは「とにかく派手でカッコいいゴーグルを使いたい」とリクエストをいただきます。
ベルトの色は蛍光イエローやピンクといったカラーで指定いただくことが多いです。
またアイカップ（レンズの部分）にはミラー加工を施したものを使用いただいています。

従来、視覚障がいのスポーツで使用する遮光アイウェアは競技を問わず『黒色』というのが世界共通の当たり前でした。しかしカロリナ選手をはじめとした国内外のパラ競泳選手からは『アスリートとしてカッコいいものを身に着けたい。競技としてカッコよく見られたい』という強い要望をいただき、ブラックゴーグルにも競泳用ゴーグルと同じく表面に光を反射するミラー加工を施したものを製造しました。