サポート担当・原
アスリートが持つアイウェアへのこだわりを、サポート担当者が紹介するシリーズ。
今回は、テニス・松井俊英選手についてサポート担当・原さんに伺います。
LION SINフレームを使用する松井選手
■松井選手とSWANSとの出会いとは?
2016年頃になります。松井選手から眼に関する相談をいただいたことがきっかけでした。
当時松井選手は40歳を超え、年齢とともに視力の低下や乱視によるプレーの影響を感じていたそうです。
最初はコンタクトレンズを試したそうですがうまく合わず悩んでいたところ、SWANSで度付きサングラスが製作できるということを知ったそうで、松井選手よりご連絡をいただきました。
東京の直営店「SWANS STORE」にお越しいただき、視力測定やフレームのフィッティングを実施。現在はLION SINフレームにSPORTS EYEハイカーブ度付きレンズを装着して使用いただいています。
■松井選手がこだわっているポイントを教えてください。
度付きサングラスを製作するにあたって、松井選手から要望としていただいたことが2点あります。
①横方向の視線移動で違和感がないか?
②激しい動きにもフレームがずれることが無いか?
それぞれ詳しく説明いたします。
プレー中は常に激しい動きを伴う
①横方向の視線移動で違和感がないか?
テニスは視線の移動が多いスポーツです。特に松井選手が主戦場としているダブルスでは、相手選手2名とペアを組む選手の合計3名の動きを常に把握することが求められます。そのため前から向かってくるボールだけを注視するのではなく「横方向への視線移動」が大きく頻繁に発生します。 度付きレンズを通した視界に違和感があれば、即プレーに影響してしまうわけです。
度付きレンズは厚みの分だけ重量が増える
②激しい動きにもフレームがずれることが無いか?
度付きレンズは厚みがあるため、度なしのサングラスよりもレンズの重量が増加します。
その結果フレーム前部が重くなり、いわゆる“フロントヘビー”の状態になります。
フロント部分は顔を動かす際の中心軸から最も離れた位置にあるため、遠心力が強くかかり、重量の増加がフレームのずれをさらに引き起こしやすくなります。さらに、テニスでは発汗量が多いという条件が加わることで、フレームがずれる要素はさらに増えます。
結論から言うと、どちらの要望も松井選手の求めるレベルを実現できました。
LION SINフレームに搭載されている、テンプル・ノーズ調整機能
②は特に、SWANSサングラスに搭載されているフレーム調整機能(ノーズ・テンプル)が非常に役立ったとのことです。
度なしのものと比較して厚みのあるレンズに合わせ、まつ毛が当たらないようにノーズパーツを調整。テンプル部分も頭部に巻き込むように少しきつめにセッティングすることで、「全くずれないというか、(良い意味で)気にする必要がない!」とおっしゃられています。
松井選手、実はSWANSと並行して他ブランドのハイカーブ度付きサングラスも比較テストしたとのことですが、ネット際で激しく動いた際にずれてしまい、とても使えるものではなかったそうです。
■松井選手おすすめの仕様とは??
フレームについては、松井選手の顔に最もフィットしてずれない「LION SIN」一択です。白色のフレームが周りから評判がいい!とのことで使用いただいています。
レンズは2種類を使い分けているそうです。
・ULTRA LENS for BALLSPORTS
松井選手ご自身が開発に携わられたレンズでもあります。「晴れて太陽が出ている際には最高!」とのこと。特にラインの視認性が非常に高まるため、相手コートのライン際に打ち込こむための判断がしやすくなるそうです。
・調光クリアtoスモーク
曇天や屋内コートで使用されているレンズです。屋外の曇天時は日が差したり陰ったりを繰り返すことも多いため、特に調光のメリットが大きいそうです。
■松井選手からのメッセージ
「眼」のパフォーマンスへの影響を意識されていない方が多いと思います。
反応速度の向上など、フィジカルパフォーマンスを上げるためには地道な繰り返しときつい練習が必要です。これも大切なことですが、「しっかりと見える」状況を作ってあげるだけで、簡単にパフォーマンスが上がる可能性が大いにあります。実際に私がそうだったわけです。ビフォーアフターも体験しやすいですよね。
『道具・トレーニングの前に眼のケア!』これが私の持論です!!
松井俊英選手
■松井選手プロフィール
松井俊英(まつい としひで)
生年月日:1978年4月19日
出身:千葉県柏市
元日本代表
全日本選手権ダブルス優勝6回
日本ランキングシングルス最高2位、ダブルス1位
現役最年長ATP世界ランカーとして、世界を転戦中。
公式サイト:https://toshihide-matsui.jp/index.html
Instagram:@toshihidematsui
X(旧Twitter):@MatsuiToshihide