本ページの掲載内容は『ベースボールクリニック』誌 2024年3月号記事を再編集したものです。
埼玉西武ライオンズ・源田壮亮選手
記録的な猛暑が続く日本の夏。熱中症に対する暑さ対策、紫外線による肌の日焼け予防などに気を遣う選手は年々増加傾向にあるが、眼に対する対策は意外に忘れられている。着用シーンも見かけるようにはなったが、上級者用、ファッション用などと誤解されることもあるサングラス。専門医などからは日光や紫外線、花粉、照明などから身を守り、ボールやラインを見やすくしプレーに集中できるサングラスの活用が推奨されている。今回、埼玉西武ライオンズ源田壮亮選手がサングラスを着用するようになったきっかけや使用感などについて語った模様をお届けする。
これまでのサングラスに対する自分の中の常識が覆った
ープロ野球選手になるまでのサングラスに対するイメージを教えてくださいー
源田 高校までは監督やコーチの方が着用するものというイメージでしたね。大学に進んでから先輩方が着用しているのを見て、"カッコいい"と思い最初はおしゃれ感覚でつけるようになりました。見た目重視で、色や形だけで選んでいたので、サングラス=見えづらいというのが第一印象でした。ですからプレー中よりは、主にウォーミングアップやランニング中などに使用していました。
ーサングラスをかけると見えづらかったということですが具体的には?ー
源田 サングラスをかけると守備で自分の影にボールが入った際に消えてしまう印象でした。
ー現在はSWANSのサングラスを使用されていますが、そのきっかけは?ー
源田 2019年春のキャンプで試着する機会があり、その時が最初です。つけた瞬間にこれまでのサングラスに対する自分の中の常識が覆ったと言いますか、"見やすい"というのが第一印象でした。これならプレー中も使えると思い、試合でも着用するようになりました。その翌年にアドバイザリースタッフ契約し、その後は、自分に一番マッチしたレンズや明るさ、そして色だったりフィット感などをともに考えながら開発を進めることでさらに見やすくなり、今ではサングラスがないと無理というくらいに必要なギアとなっています。SWANSと出会うまでは、それまでレンズや見え方などにこだわってカスタマイズできると思っていなくて、ある物の中から選ぶという感覚でしたので、ある意味衝撃でした。
ー源田選手とともに試行錯誤を重ねる中で生まれたのがSWANSの高校野球対応モデルにも使用されている、眼を紫外線から守りボールの視認性を高める機能を搭載したレンズ『ウルトラストレートスモーク』ですね。ー
源田 影でもくっきり打球をとらえることができるレンズに仕上がっており、以前のように見にくいということもなく使うことができています。
ー他に機能面などでこだわった部分はありますか?ー
源田 見え方だけでなく、着用時に隙間から太陽光が入ってくるのをレンズのカット構造を変えてもらって余計な光が入ってこないように工夫してもらっています。さらに激しい動きでもズレないよう『グラビングテンプル』という機能が採用され、ズレなどを気にすることなくプレーに集中できるのもいいですね。また、プレー中の眼の動きや表情を隠してくれるので、相手に心情を読まれにくいという意味でも効果を発揮してくれます。
ーこれまでサングラスを着用したことのないアスリートたちにメッセージをお願いします。ー
源田 最近ではサングラスを着用してプレーしている選手を見かけるようになりましたが、花粉や砂ぼこりなどから眼を守るという意味はもちろんのこと、強い日差しや紫外線による眼の疲れ予防、ボールも見えやすくなるので、パフォーマンスがアップすると個人的には感じています。若い選手たちにも早く広まってくれればと思いますね。
ーありがとうございました。ー
医学博士 大平 明弘 氏
医学博士 大平 明弘
島根大学名誉教授 長崎大学客員教授
「紫外線は4月ごろから強くなり、8月ごろピークを迎えます。紫外線は眼に影響し、長期間浴び続けると白内障になりやすくなります。プレーする中高生への眼の紫外線対策にはサングラスが有効です。ファッションととらえられた時期もありましたが、長く野球を続けるためにUV(紫外線)カット機能をもつサングラスの着用を指導していただきたい。」
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